EXHIBITION|フーデックス JAPAN 2025 FOODEX JAPAN 2025
HALL|東京ビックサイト
DATE|2025.03.11-14
SIZE|6m×3m×3.3m(2小間)
CLIENT|ユニ・フード株式会社 様

 

ユニ・フード株式会社は、ソースやタレの袋をはじめ、あらゆる小袋調味料を手がける専門メーカーです。
SUPER PENGUINとは以前から展示会出展において協力関係を築いていて、これまで主に「FABEX(ファベックス)」に出展してきました。今回は新たな挑戦として、より国際色豊かで来場者数の多い食品・飲料の総合展示会「FOODEX JAPAN」に初参加。新しい市場へのアプローチを視野に入れた出展となりました。
ブースカラーは、ユニ・フードが制作しているパンフレットのイメージに寄せるというご要望。鮮やかな黄色、ブルー、赤文字、グリーンで構成しました。

2小間のうち右半分は試食コーナーとして設計しました。鮮やかなグリーンの展示台には冷蔵庫を組み込み、そこで具入りフルーツゼリーを来場者に無料配布。試食という体験を通して、来場者を自然にブース内へと引き込み、奥へと進んで左側の展示コーナーに抜けるよう、動線を創っています。
左半分には同社の強みである小袋調味料を種類豊富に展示。中央にはストックスペースを造作し、冷凍庫を設置。予備のフルーツゼリーを保管し、常に試食提供を途切れさせないオペレーションを可能にしました。

「試食はこちら」のテキストで来場者をブース内部へと誘導。
壁面にはくり抜き棚を造作し、内部に照明を仕込んで小袋を並べています。
吊り下げた小袋の中には、テーマカラーに合わせて青色のゼリー状サンプルを入れ、展示全体のトーンと統一感を持たせました。

試食コーナーの冷蔵庫を入れた展示台を通路側から見た状態。
ユニフードのロゴと「小袋製品承ります」のキャッチ。PB/OEMを目立たせています。
PENGUINワイヤーでカタログも立てられるようにしました。

試食コーナーに設置した冷蔵庫は、テーマカラーであるグリーンの板で三方を囲み、存在感を強調。ブラッドオレンジをはじめとした4種類のフルーツゼリーは、清潔感のある白い仕切り板で区切って種類の違いをわかりやすくしています。
商品の搬入は冷凍状態で行い、冷凍庫に保管。必要に応じて1日の終わりに冷蔵ケースへ移して解凍し、翌日の試食品として提供。冷蔵庫・冷凍庫はいずれもレンタル品を使用し、24時間通電を事前に申請して運用しました。

小袋調味料の展示台は多種類の商品を整然と並べてL字の透明アクリル板で覆いました。
さらに展示台を斜めに傾け、袋の中身までしっかりと見えるように工夫。乳白色のアクリル板を敷き、下から間接照明を当てることで透明パッケージ越しに内容物が美しく浮かび上がる演出です。上からのスポット照明とあわせて商品を目立たせ、さまざまな小袋調味料を作れることを視覚的に伝えています。

小袋調味料展示コーナーの看板は3.3mの高さで掲示し、遠方からの視認性を確保。隣接するブースとの接合部は規定により高さ制限がありましたが、周囲のブースがあまり看板を高く掲げていなかったこともあり、ユニ・フードのブースはひと際目立つ存在となりました。

梁からは「試食はこちら」のタペストリー吊るしました。お客様は冷蔵庫の左右から流入します。

会期中は、試食コーナーから多くの人がブースへ流入。
担当者は「名刺交換の数が非常に多く、成果につながった」と手応えを感じていました。
準備した試食品もほぼ完配という盛況ぶりでした。

 

◆会場について
国際食品・飲料展「FOODEX JAPAN 2025」は、東京ビッグサイト東1〜3ホールを会場に開催。イタリア、スペイン、フランス、トルコなど世界各国が大規模なナショナルブースを展開し、まるで万博のように華やかな雰囲気。食品業界関係者にとっては最新トレンドや商談の場として欠かせないイベントであり、一般来場者にとっても“世界の食文化を味わえる展示会”として人気を集めています。

◆小間位置について
ユニ・フードのブースは、駅から近い東ホール1の入口を入ってすぐ右手にある1〜6小間サイズのブースが集まるエリアに配置。正面にはポーランドやベルギーの大型集合ブースが並び、国際色豊かな雰囲気の中にありました。来場者の多くは入口からまっすぐ進み、中央の大通りを通って会場全体を見て回ろうとしますが、試食コーナーを設けることで足を止める人が増え、注目度を高めることができました。

◆スタッフについて
ユニ・フードはこれまでも展示会で試食コーナーを設けてきた経験から、来場者誘導に慣れており、今回もスムーズな対応ができていました。小袋展示コーナーでは、展示台の奥にもスタッフが立てるスペースを設置。お客様を挟む形で説明を行う構成とし、より丁寧な対話型接客を実現しました。
(文:田宮谷)

 

本記事の監修者について

竹村 尚久
竹村 尚久SUPER PENGUIN株式会社代表取締役|展示会プロデューサー/デザイナー
兵庫県姫路市生まれ。法政大学大学院工学研究科建設工学専攻修了。一級建築士。1996年4月・五洋建設株式会社入社。2005年6月・インテリアデザイン事務所ディーコンセプトデザインオフィス(現・SUPER PENGUIN株式会社)設立。2006年5月・東京インテリアプランナー協会 理事就任 / インテリア系展示会IPEC/JAPANTEX実行委員会。2008年5月・東京インテリアプランナー協会 副会長就任 / インテリア系展示会IPEC/JAPANTEX実行委員会。2012年9月東京造形大学 非常勤講師(~2018)

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