壁面パネル、来場者は時間をかけて読んではくれない
A1サイズのパネルをブース内にたくさん貼っているブースをよく見かけます。そして最近はそのパネルをLEDパネルにして光らせているブースも。ですがパネルをブース内に掲示する場合にはかなり慎重な検討が必要です。まず来場者は出展社が思っている程、じっくりと長い時間をかけてパネルは読んでくれません。せいぜい A1サイズのパネル1枚を1分というところでしょうか。もしそれ以上読んでいるときっと出展社のスタッフが声を掛けることでしょうから。基本的にパネルは、ぱっと見た瞬間、数秒で「何を伝えたいのか」を理解してもらえるような内容であることが重要です。読んでほしいあまりにたくさん内容を詰め込み過ぎるのは NG。当社ではそんなパネル対策として、パネルと同時に配布資料とカンペ(資料を貼り付けた説明用手持ちパネル)を活用する案を推奨しています。
また、LEDパネルの採用も長所短所を理解した上での利用が大切です。パネルは光ってよく見ますが、同時にその明るさ故にその下にデモ機や商品があった場合にそのデモ機や商品が目立たなくなってしまうのです。LEDパネルを使用する際には、ブース内の照明の機能も十分に検討しましょう。
さて、ブースデザインにおいて壁面のサイン(ロゴなどの文字関係)やパネルのデザインなどの「グラフィックデザイン」はブースのデザイン的な品格を決める重要な要素なのですが、1点知っていただきたいことがあります。それは「ブースの壁面のパネルデザイン」と「配布資料のチラシデザイン」の考え方は異なる、ということ。よくチラシのデータをベースに、「これを A1パネルにしてください」と言われることがあります。その場合、集客を考えた時、そのまま A1にすることはNGです。
チラシは「人」が持って回るもの。それに対して壁面のパネルは「壁に付いて動かないもの」。これがその理由なのですが、壁面にあるパネルは、来場者がどこからそのパネルを見るかによって文字の大きさを変えないといけないのです。そのようにしないと、出展者の自己満足の「読んでもらえないパネル」になってしまいますので注意が必要です。

PENGUIN METHOD ~結果を出す集客手法~
- 1-1 展示ブースに人が集まらない5つの理由
- 1-2 展示会出展に成功するとは?
- 1-3 展示会ブースに必要なものとは?
- 1-4 展示会ブース検討の基本概念
- 1-5 ブースデザイン検討の前提条件
- 1-6 理想的なブースとは?
- 1-7 ブース検討の流れと5つのキーワード
- Point 01. 小間位置を分析する
- Point 02. キャッチの言葉の考え方
- Point 03. 通路際を活用する
- Point 04. 照明を効果的に使う
- Point 05. 陳列を検討するポイント
- Point 06. 収納の考え方
- Point 07. 商談席の考え方
- Point 08. ブースイメージの決定方針
- Point 09. パネルデザインと配布物
- Point 10. スタッフ配置戦略
- 人の集まりに波があるときの対処法とは
- 展示会ブース出展における最小限のチェックリスト
- 業種ごとに抑えるべき展示ブースのポイント


