ここしばらく展示会ブースで来場者が集まらない場合の理由について書いてきましたが、次は「展示会ブースを作る目標」について書いてみましょう。

展示会のブースをつくる(デザインする)上で目標とすることはなんでしょう?
何だか、これだけでは漠然としていますね。

まず、当たり前のことですが、「来場者を集めるため」。
そのために、どのような形状であるか、どんなキャッチがいいか、どんな風に商品を設置すればいいかについて検討することになるわけです。
もちろんこれは最も重要なことなのですが、当社ではブースを作る上での目標として以下の3つを掲げています。

  • 1. お客様を集めること
  • 2. よい会社イメージを与えること
  • 3. 会社の「可能性」を感じていただくこと

1. お客様を集めること

来場者をより多く集めることは大切ですが、その「内容」も大切。来場者であれば誰でもいい、ではなく、できるだけ多くの見込み客を含んでいた方がいいですよね。より質の高い来場者を集めるためにはどうブースをデザインしていけばいいのか、それを徹底的に考えます。

2. よい会社イメージを与えること

これも書いてしまえば当たり前のことのように思えますが、正確には「ブランディング的」な観点からの「見え方」という意味になります。

ただ単に見映えがいいとかカッコいい、というのではなく、その企業の持つ企業イメージや商品・サービスのイメージなどを考慮し、その「ブランディング力を高めるため」に正しい外観イメージにする、という意味になります。展示会ブースにおいて外観イメージをよくするためには、形状の工夫や文字の選び方、照明の当て方も大切ですが、壁面の文字やグラフィックなどの「文字組み(タイポグラフィー)」やグラフィックの選び方・配置などがかなりブースの品格を左右する重要な要素となります。

3. 会社の「可能性」を感じていただくこと

1と2は分かりやすいところではありますが、できれば、それらに加えて「その出展企業の将来の可能性や会社自身のもつ魅力のようなもの」も感じてもらえるようなブースにしたい、といつも考えます。

『魅力』をどう伝えるか

とは言え、これをどのようにブースに反映するかはそのお客様によって様々なのです。

例えば、お客様の商品がある「技術」である場合には、その技術をブース内に収められるだけ掲示・紹介し、来場者に「こんな技術を持っているのだな」と思っていただく、それだけでなく、「困った時にはこの会社に相談すればいいんだな」とプラアルファに思っていただくようにすること。

また、その会社の「人」に魅力がある場合にはその人柄も伝わるようにブースを工夫する、等出展社様と話すことで当社が感じる「魅力」のようなもの、などをブースに表現するようにします。

展示会後、その先までを見据える

展示会ブースは展示会の期間の間だけ、ただ商品を見せるだけでなく、その展示会後、その先までを見据えて、その企業のイメージを来場者に擦り込ませること、そして後日その出展社を想起させるように仕向けることも重要なのだと思います。

その意味で、展示会ブースをつくる目標とは、その展示会の期間中の成果だけでなく、その未来にも目標を見据える必要がある、と当社は考えています。

[掲載写真]フリーマム様/ギフトショー

今回掲載する事例写真はギフトショーにおける1小間ブース。フリーマムさんのブースです。

フリーマムさんはインテリアに馴染むセンスの良い商品デザイン・パッケージデザインの消臭スプレーなどを扱われています。デザインだけでなく、その能力もしっかりとしており、既に東急ハンズさんなどにて取り使われています。

 

www.superpenguin.jp

本記事の監修者について

竹村 尚久
竹村 尚久SUPER PENGUIN株式会社代表取締役|展示会プロデューサー/デザイナー
兵庫県姫路市生まれ。法政大学大学院工学研究科建設工学専攻修了。一級建築士。1996年4月・五洋建設株式会社入社。2005年6月・インテリアデザイン事務所ディーコンセプトデザインオフィス(現・SUPER PENGUIN株式会社)設立。2006年5月・東京インテリアプランナー協会 理事就任 / インテリア系展示会IPEC/JAPANTEX実行委員会。2008年5月・東京インテリアプランナー協会 副会長就任 / インテリア系展示会IPEC/JAPANTEX実行委員会。2012年9月東京造形大学 非常勤講師(~2018)

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