EXHIBITION|2nd Tourism Marketing Expo 観光DX/マーケティングEXPO
HALL|東京ビッグサイト
DATE|2025.06.25-27
SIZE|9m×5.4m×3.6m(6小間)
CLIENT|株式会社JTB 様

株式会社JTBは、国内外の旅行事業を中心に、地域交流や観光振興など幅広い分野で事業を展開する日本最大級の総合旅行会社です。従来は社内系列の施工業者に依頼していましたが、観光DX/マーケティングEXPOへの出展にあたり、御担当者が「ぜひスーパーペンギンに」と熱望され、社内調整を経て、今回のご依頼につながりました。
今回のブース出展の目的は、観光DXマーケットにおけるJTBのソリューションの認知向上と見込み顧客の獲得。JTBの観光DX事業の拡大を目指しての出展でした。
例年、来場者が非常に多く対応に追われる一方で、メインターゲットに十分アプローチできないという課題がありました。そこで、来場者の動線と滞留のバランスを考慮したブースデザインを行いました。

今回のブースは、会場中央のコンシェルジュカウンターに面した好立地での出展。
6小間(9m x 5.4m)の広さを有する、会場内でも最大級のブースでした。
また、四方すべてが通路に面していたため、どの方向から見ても印象に残るデザインが求められました。
そこで採用したのが、「抜きアンドン」による社名ロゴです。正面を除く三方全てに設置しました。このシンプルな発光表示が、控えめながらも高級感と気品を感じさせる佇まいを演出し、どの方向から見ても高い視認性が確保されました。

最も来場者の往来が見込まれた場所から見たブースの様子。
来場者がコの字型に張り巡らされた壁面パネルを一目で見渡せるよう、奥行きの浅い辺を正面に据えました。

ブースの側面には、ドローンのデモ機と映像を映すモニター画面を設置しました。コンテンツを紹介する場とすることで、来場者の関心を引きつけます。

正面の対辺には、SUPER PENGUINワイヤーのパンフレット立てを設置しました。ここには、JTBが展開する14のソリューションの概要をまとめたA5サイズのカードと、各ソリューションの詳細を紹介する14種のA5サイズのチラシを配架しました。

抜きアンドンで抑え気味の外観とは対照的に、ブース内部は白色LED投光器(60W)をふんだんに取り付けて、スーパーペンギンらしい、ひときわ明るい空間を演出しました。
正面中央の最も目立つ場所には、通路際に「ナビゲーションパネル」を設置。今回提案した14のソリューションの全体像を一目で把握できるようにしました。
このナビゲーションパネルは、来場者を引きつける導入装置のようなもの。スタッフは敢えてその前には立たないようにします。興味を示した来場者に対しては横から声を掛け、自然な流れで内部へと誘導する設計としました。

正面と同じぐらい集客上重要なスペースとなったのが、会場入口から直進すると見えてくるこちらのエリア。ここにはアバター生成デバイスを設置し、来場者の注目を集めました。数ある商談スペースの中でも特に重要な場所として、キャスター付展示台も活用して、スタッフが積極的に接客にあたりました。

今回、JTBから「14のソリューションを来場者に瞬時に見せたい」という要望を受け、頭上にコの字型の壁面グラフィックを設置しました。来場者がブース内部を見上げると、放射線状に壁面グラフィックが展開されており、各ソリューションの概要を一目で把握できる設計となっています。
正面にナビゲーションパネルと壁面パネルという2つの「導入装置」を置くことで、来場者が興味を持ち、自然に滞留する場所を作りました。滞留場所が生まれると、来場者のブース滞留時間が延び、人混みができます。その人混みがさらに他の来場者を呼び込むという好循環が生まれました。また、この場でスタッフが適宜声掛けし、来場者の関心に応じて内部の商談スペースに案内することが可能となり、メインターゲットの見極めを行う場としても機能しました。

ブース内部の壁面には、14のソリューションを写真と簡易なテキストで構成したグラフィックを配置しました。

高い位置に壁面グラフィックを配置したことにより、商談中であっても来場者が見上げるだけで、どの位置からでもグラフィックに目が行く設計となっています。

来場者は思いのほか壁面グラフィックの情報を読まないものです。そのため、壁面グラフィックには最低限の情報だけを盛り込み、実際の説明や補足は、接客を通して行うようにします。時には関心を持った来場者が指差しして、スタッフに説明を求めることもあります。

来場者をさばききれないという課題を抱えていたJTBに対する解決策として、ブース内部全体を商談スペースとして設計しました。展示台を10台以上配置し、来場者の関心に合わせて、ソリューション別の商談エリアを設定。これにより、メインターゲットとの商談に集中できるよう動線を最適化しました。

A5サイズのカードやチラシは、来場者の関心を引く大事なアイテムの一つです。手に取りやすいようにSUPER PENGUINワイヤーのパンフレット立てに挟んで、今回のようにブース裏面など人が立たない面に設置することで来場者が気兼ねなく取っていけるように配架しています。
なお、A5サイズのカードは、スタッフがブース前を通る来場者に手渡すこともでき、声掛けやコミュニケーションのきっかけとしても機能します。

会場入口から直進した際に見えるブースの様子。
抜きアンドンが視線を自然に集め、遠くからでもブースの存在を印象付けます。

抜きアンドン付近を拡大。
右端には14のソリューションをリスト形式で表示し、白色LEDで照らしました。

JTBからは、「シンプルながら細部にこだわりが感じられる洗練されたデザインで、他のどこよりも明るくて入りやすいブースだった」と社内外からの評価も高く、目標であった見込み客も想定以上に獲得することができたと、初回ながら高評価をいただきました。
本記事の監修者について

- SUPER PENGUIN株式会社代表取締役|展示会プロデューサー/デザイナー
- 兵庫県姫路市生まれ。法政大学大学院工学研究科建設工学専攻修了。一級建築士。1996年4月・五洋建設株式会社入社。2005年6月・インテリアデザイン事務所ディーコンセプトデザインオフィス(現・SUPER PENGUIN株式会社)設立。2006年5月・東京インテリアプランナー協会 理事就任 / インテリア系展示会IPEC/JAPANTEX実行委員会。2008年5月・東京インテリアプランナー協会 副会長就任 / インテリア系展示会IPEC/JAPANTEX実行委員会。2012年9月東京造形大学 非常勤講師(~2018)
最新の投稿
この事例で気になることはありますか?
当社がご提案するのはブースの「かっこいいデザイン」ではなく「展示会出展に成功するためのデザイン戦略」です。
御社にとって、私たちに何ができるのか。直接聞いてみないと分からない部分もあるかと思います。当社はこちらから電話等で営業をすることは一切ありません。当社でデザインしたブースが出展する直近の展示会にご案内することも可能です。ぜひ、ご連絡ください。






