コロナの影響、当社もかなり受けています。

まず、3月の物件(当社が受けていたブースデザイン業務)はもちろん全て中止。当社が開催を予定していたブースセミナーも中止にしました。

現在4月の物件が動きが出ています。先週は3つの展示会が7月及び10月に延期になりました。4月は10件ほど依頼を受けていたので、どの物件も状況を見つつ慎重に進めているところです。

今回のコロナウイルスではほとんど全ての業種で大きなダメージを受けていると思いますが、当社の属する展示会業界は先陣を切って大きな打撃を受けています。

特に展示会業界の場合、この後に控えるオリンピックの問題があったため(今年は東京ビッグサイトが使えないため展示会の開催が減る、という問題)、オリンピック期間の展示会開催を3月・4月に開催、という形でずらしていたところに直撃を受けた形ですので、この3月4月を乗り越えても、次のオリンピック期間の受注減が予想されるため、2重の打撃の形になります。

おそらく、持ちこたえられない企業も数多く出てくるのではないかと予測されます。

当社に関係する設営会社様からも様々な声が聞こえてきます。本当かどうかは分かりませんが、道具を売っている、とか。かなり切実です。

 

一方で、展示会がこれだけ中止になると、その展示会で日常の受注を行っていた出展者さん達にとっても死活問題のはずです。展示会は出展費用は大きく掛かってきてしまいますが、わずかな時間で大きな受注を得られるとても効果の高い販促方法です。出展者の中には年間に出展する展示会を決めていて、そこで1年の受注を行う、という企業も少なくないはずです。その方々にとっても受注をする場所を失うということはかなり大きな痛手のはず。

今の状況下では展示会業界関係者にとっても出展者にとっても、耐えること、(現状での収入の)工夫をすることを余儀なくされる時期ではありますが、一方で「状況が回復してきた時のこと」を考えておくことも大切だと思います。

 

状況が回復してきて展示会の開催ができるようになったら、各出展者さんは、本来出展するはずだった展示会に変わって、どこか別の展示会で同じような受注をすることを考えなければいけないでしょう。

そして、そこで大切なことは「必ず出展に成功しなければいけない」ということ。展示会出展は、出展すれば必ず受注があるというわけではありません。数百社が出展する展示会では、どうしても来場者が集まるブース、集まらないブースがあるのです。

このような状況だからこそ、展示会業界関係者としては、状況が回復してきた時に、「確実に出展者が出展成功できるブース(展示会)をつくる能力」を高めておくこと、展示会主催者にとっては「出展者が集客しやすい会場構成」を行ってあげる必要があるのだと思います。

一方で、出展者の方々にとっても、ただ出展するだけでは集客に成功するとは限らないために、確実に自社ブースに集客できるブース作りができる知識を身に着けていなければなりません。

 

このような考えの中、私もこの機会に何ができるかを考えています。私が今の社会に向けてできることは、当社独自のブースデザインセミナーです。どのように展示会ブースを考えれば来場者が自社ブースに寄ってきてくれるのか、その方法。

それを、同業である展示会業界の方々へ、そして出展者の方々へ、お伝えすること。今はまだセミナーをできる状況ではありませんが、状況が回復してきた時に行いたいと思います。もちろん、この状況下での特別編として無料です。会場をどうするか、どのような形で行うか、どこかとタイアップするのかはまだ決めていませんが、少しでも今のマイナスの状況を改善できるように今のうちに検討を進めておこうと思います。

本記事の監修者について

竹村 尚久
竹村 尚久SUPER PENGUIN株式会社代表取締役|展示会プロデューサー/デザイナー
兵庫県姫路市生まれ。法政大学大学院工学研究科建設工学専攻修了。一級建築士。1996年4月・五洋建設株式会社入社。2005年6月・インテリアデザイン事務所ディーコンセプトデザインオフィス(現・SUPER PENGUIN株式会社)設立。2006年5月・東京インテリアプランナー協会 理事就任 / インテリア系展示会IPEC/JAPANTEX実行委員会。2008年5月・東京インテリアプランナー協会 副会長就任 / インテリア系展示会IPEC/JAPANTEX実行委員会。2012年9月東京造形大学 非常勤講師(~2018)

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METHOD/は、当社が日頃ブースのデザインを行っている中で、この手法を用いれば集客に成功する、と実感した手法、実際に集客に成功した手法をとりまとめてお伝えいたします。常に出展者に寄り添い、共に「出展成功」を考える立場だからこそ気が付くこと、展示会ブースを行う立場だからこそ気が付くことをお伝えいたします。