EXHIBITION|Health & Beauty Goods Expo Tokyo2019 ヘルス&ビューティーグッズEXPO
HALL|東京ビックサイト
SIZE|6.0 m×2.7 m×2.7 m(2.0 小間)
CLIENT|松田医薬品 株式会社 様
こんなシンプルなブースで集客は大丈夫だろうか。と通常は思われますが、用意したパンフレットが足らないくらいに多くの人が持ち帰られていました。
松田医薬品様は高知県の製薬会社で今回は入浴剤を出展。入浴剤そのものは展示会ではよく見かけます。今回の展示ではそんな他の入浴剤とどのように差別化を行い展示するかの検討が必要でした。そこで、差別化のポイントとして、「製薬会社が開発した」入浴剤であるという点に注目。まず、ブース全体を白くし、スタッフの方には白衣を着ていただきました。製品の紹介にもシャーレ等を用いてブース全体に「研究色」を出すようにしています。加えて、キャッチの言葉として「製薬会社が開発した入浴剤」という言葉を、文字のサイズを変えるなどの工夫を行い、分かりやすく表記しておくことで、通路を歩く来場者が気付きやすいようにしています。
ブース背面壁に余白を多めに設けた理由。それは、この場所(小間位置)の特徴にあります。ブースの前の通路幅はあまり広くなく、周囲のブースはパネルや商品などで「にぎやか」になることが予想されました。そこで、敢えて「余白」を多くとることで、逆に目を引くように企図しています。形状も色も文字組も全てに意味を持たせているブースです。同じシンプルなデザインでも、「ただシンプルできれいなだけのデザイン」と「計算した上での戦略的なシンプルさ」とは全く異なります。前者のブースには綺麗でもあっても人は集まらない、後者は綺麗な上に来場者も集まる、という結果になります。
例えば、文字を例にとると、ブースの壁などに文字をたくさん並べたからといって、お客様に伝わるでしょうか。
お客様は、ブースの前でじっと長い時間をかけてそれらを読んでくれるでしょうか。多分、NOです。
もし、そんなに長い時間読んでみようという殊勝な方がいても、どこかのタイミングでスタッフが営業のお声掛けをするはずです。もちろん、全てを読んでくれなくても、そのどこかの言葉が引っかかってくれればいい、ということになりますが、その場合、読んでほしいキーワードなりを効果的に、計算づくで並べる、という方法が適切です。つまり、文字を多く書き込んだり、パネルにたくさん山盛りに書き込んだりすることの大半は自己満足、という場合がほとんどなんですね。それは結局来場者目線ではなく、自分目線。
「お客様がブースを見るのはほんの一瞬に過ぎない」
「お客様は基本的につかまりたくない、と思っている」
これは、当社が掲げるブースデザインの基本前提です。 多くの言葉を書き込んでも、結局読んでもらえない。 だったら、本当に読んでほしい言葉、本当に伝えたい言葉、単刀直入に「寄ってみたい」と思わせる言葉、そんな言葉をもっとも「気づいてもらいやすい位置」に「読みやすく」配置する。 これがとても大事なことになるんですね。
ただし、この場合、その言葉選びがとても重要です。大事な一言なのに、「世界に貢献します」のような漠然とした理念のようなものを掲げても効果はありません。「当社は○○が得意です」というような直球言葉が有効です。 当社がシンプルな理由、その一つがこれです。本当に言いたいことをシンプルに直球で伝えるためのシンプルさ。
展示会最終日、集客がしっかりできている出展者は、終了時間が過ぎても接客をしていて、集まらなかったブースは終了30分前から片づけ始めています。周囲を見ていると、みんな片づけをしていました。とてもいいブースなのに、立ち方待ち方が悪いがために来場者がいないブースや展示台の位置が悪いために集まっていないブース。それぞれ原因がわかるだけに、もったいないなと感じています。
今回、松田医薬品様のブースは撤去の時間になってもまだブースにはお客様が残っていました。
本記事の監修者について
2024.10.15(火)@大阪|"最強の結果"を出すブースデザインセミナーご予約受付中
「最強の出展結果」を出す展示会ブースデザインの手法
METHOD/は、当社が日頃ブースのデザインを行っている中で、この手法を用いれば集客に成功する、と実感した手法、実際に集客に成功した手法をとりまとめてお伝えいたします。常に出展者に寄り添い、共に「出展成功」を考える立場だからこそ気が付くこと、展示会ブースを行う立場だからこそ気が付くことをお伝えいたします。