EXHIBITION|第14回 インターペット2025 14th Interpets  2025
HALL|東京ビックサイト
DATE|2025.04.03-06
SIZE|6m×3m×2.7m(2小間)
CLIENT|株式会社フェリクロス 様

 

株式会社フェリクロスは、子ども用のトイカメラやおもちゃを中心に、遊び心あふれる製品を展開しているメーカーです。
今回ご依頼いただいたのは、同社が展開する小型犬向けペットウェアブランド「ココアトワ COCO A TOI」。ペット関連の最新製品やサービスが一堂に会する大規模イベント「インターペット」への初出展に際して、ご依頼をいただきました。
「小型犬用の“大人かわいい系”ペットウェアを魅力的に展示・販売すること」と「Instagramのフォロワーを増やし、ブランドの存在をより広く知っていただくこと」が、今回の出展の目的です。

写真の左手には会場入口、右奥にはトリミングなどのセミナー会場が設けられているため、来場者の大半が必ずこのブースの前を通過する動線となっていました。会場全体の流れを踏まえ、来場者が自然と足を止めやすいレイアウトを重視しています。

ブースは、シックなチョコレートカラーのカーペットを敷き詰め、淡いピンクの壁面、そして清潔感のある白い什器を組み合わせることで、上品でやわらかな雰囲気を演出しました。
中央の展示台にはブランドのコンセプトを象徴する“大人かわいい系”のおすすめペットウェアをディスプレイ。さらに右側には、ペットが実際にウェアを試着して、その場で記念撮影を楽しめるフォトスポットを設けました。
梁の位置は通路より少し奥に下げ、メイン展示台とフォトスポットの双方を効果的に照らす照明を設置。これにより、開放感のある空間と、ブース内に入りやすい雰囲気を両立させています。

フォトスポット奥にはレジを配置。さらにレジと向かい合うように、左奥の壁に沿ってL字型に棚を設置しました。棚の上段にはポールとハンガーでペットウェアをずらりと吊るし、来場者が直接見て触れられるように工夫。下段には袋詰めの商品を置き、手に取りやすい高さで並べています。

ペットをカートに乗せて来場するオーナー様が多いことを想定し、ブース内を広めにとってカートごと入れる設計としました。
通路側両サイドの壁面には、チョコレートカラーの背景にブランドのキャッチコピーを大きく掲示。どちらの方向から歩いてきてもブースの内容が瞬時に伝わるよう配慮しています。

人の視線が集まる高い位置には「ココアトワ COCO A TOI」のロゴを掲示。

正面の壁面にも「ココアトワCOCO A TOI」のロゴ。
ポスターは、トイプードルやチワワといった小型犬のモデルで撮影したかわいらしい写真を、リズム感のあるランダムな配置で貼り出すことで、うきうきと楽しい気分になるような空間を演出。淡いピンクの壁紙には円模様を取り入れ、背景そのものにもアクセントをつけています。
展示するペットウェアはS/M/Lのサイズ展開を用意し、多様な犬種に対応できることをアピールしました。

商品見本はハンガーに掛けてポールに整列させ、棚の下段には販売用の袋詰め商品を配置。
袋はきっちり揃えすぎず、ほどよい余裕を持たせて並べることで、来場者が気軽に手に取りやすい雰囲気を作っています。

中央展示台の裏側には試着用の着替えコーナーを設置。2組同時に利用できるよう仕切りを設け、混雑を避けながらフォトスポットでの撮影を楽しんでいただける導線としています。

フォトスポットでは、ペット連れのお客様がわんちゃんにウェアを試着させて撮影を満喫。
飼い主がカメラを構えると、スタッフが手持ちライトで照明を補助し、きれいな写真が残せるようサポートします。
これにより、来場者体験そのものがブランドの魅力としてSNSで拡散されやすくなっています。

インターペットはペット連れの来場者が非常に多い展示会です。小型犬を連れたオーナー様の目に直接ふれたことで、会期中はInstagramフォロワーも増加。ブランドの発信力強化という目的をしっかり果たす出展となりました。

◆会場について
インターペットは東京ビッグサイトの東1〜7ホール全体を使う国内最大級のペット関連展示会。犬・猫・小動物などテーマごとにゾーニングされ、ペットフードは東4〜6ホールに集約。一般のペットオーナーから業界関係者まで幅広く来場し、小型犬をカートに乗せて会場を回る光景も数多く見られます。ココアトワのブースは、小型犬用ペットウェアやグッズが集まる東7ホールに位置し、駅から最も遠い会場ながらも、多くの小型犬オーナーが足を運ぶエリアでした。

◆小間位置について
7ホール奥ではトリミングコンテストやセミナーが行われており、小型犬関連の来場者は必ずブース前を通過。ココアトワのブースは7ホール入口近くにあり、1~2小間サイズのブースが並ぶ中でもひときわ目立つ存在でした。ピンクとチョコレートカラーの組み合わせに白い什器やレースを加えてシックにまとめ、明るい照明で視認性を高めています。

◆スタッフについて
接客にあたったのは、みな小型犬好きのスタッフ。お客様の愛犬を「姫」「お嬢ちゃま」と呼びかけるなど丁寧で親しみやすい対応を心がけ、記念撮影のサポートにも積極的に携わっていました。ペットオーナー様と愛犬の特別なひとときを一緒に楽しみながら、ブランドの温かみを伝えていました。
(文:田宮谷)

本記事の監修者について

竹村 尚久
竹村 尚久SUPER PENGUIN株式会社代表取締役|展示会プロデューサー/デザイナー
兵庫県姫路市生まれ。法政大学大学院工学研究科建設工学専攻修了。一級建築士。1996年4月・五洋建設株式会社入社。2005年6月・インテリアデザイン事務所ディーコンセプトデザインオフィス(現・SUPER PENGUIN株式会社)設立。2006年5月・東京インテリアプランナー協会 理事就任 / インテリア系展示会IPEC/JAPANTEX実行委員会。2008年5月・東京インテリアプランナー協会 副会長就任 / インテリア系展示会IPEC/JAPANTEX実行委員会。2012年9月東京造形大学 非常勤講師(~2018)

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