EXHIBITION|NEPCON JAPAN2015 ネプコンジャパン
HALL|東京ビックサイト
SIZE|6m×5.4m×3.6m
CLIENT|横河電機株式会社 様

毎年1月の行われるネプコンジャパンでのブースデザイン事例。

主催であるリードエグジビションジャパンでは、1小間のサイズを6.0m×2.7mを1小間として規定されているため、今回のこの横河電機様のブースは2小間サイズ、と呼びます。しかし、展示会業界では3m×3mを1小間と通常呼称しているので、この記事では便宜上4小間として、お話を進めていこうと思います。

さて、今回のような1面のみが空いている4小間ブースは、ブース形状の中でも集客が難しい形状となります。
通路に面している面が1面、距離として6mしかなく、まず通路を歩く来場者に立ち寄っていただくことと、ブースに立ち寄ってくださった来場者を奥に引き込むことがとても難しくなるのです。

今回のようなパターンの対処方法は、まずブース中央通路際の部分を「来場者が集中する場所」として計画を行うことが有効です。
これは、1小間のような小さなブースでも10小間のような大きなブースでも同じ手法なのですが、通路際に「来場者が集中するポイント」を設置すると遠目からその様子が来場者から視認でき、さらに来場者が集まる、という好循環が生まれる要因となります。

その上で、4小間以上のサイズのブースになった場合、ブース内部に引き込むための考えとしては「通路に対して垂直に伸びる展示台」が有効です。通路際に置かれたキャッチ用の展示台、そこからブースの内部へと延びる展示台。その展示台を見ているうちに徐々にブース内部に引き込まれている、という状況になるのです。

さて、今回の横河さんブース。

まず、ブース中央通路際に、キャッチとしての機器を設置しています。その部分の背後には展示台上に製品説明を記載したパネルが置かれています。そのパネルを見ているうちに内部へと進んでいくように仕組んでいます。また、そのさらに奥の壁面には、製品が大量に壁面装飾されています。実はこの大量陳列には製品の機能的な意味は何もありません。来場者を奥へ引き込むために、「何だろう?」と思って奥へ足を延ばしていただくために敢えて、壁面に装飾を施したのです。

 

ブースの両側面には、製品・サービスの説明となるデモスペース。

ネプコンジャパンなどの機械系の展示会にはデモスペースを設けるブースが多くあります。
しかし、ほとんどのブースがその設えによってブース全体が雑然としてしまい、場合によっては企業イメージが良くない方向へ感じられている場合が見受けられます。

今回の横河さんブースでは、そのようにならないよう壁面パネルとデモ機器の設置方法を工夫しています。
工夫と言ってもちょっとしたことです。
パネル部分の壁面に厚みを持たせ、でもエリアとのさりげない仕切りとしたのです。
また、パネルに記載された部分の周囲に白い余白を多少設けることで、壁面の印象をすっきりとした印象にしています。
このように適度な余白を設け、スペースを明確に区切ることで、全体として整った印象を保ち、雑然とした印象を来場者に与えないようにしています。そうすることで来場者の企業への印象、見え方をよいものにするようにしているのです。
さりげないことなのですが、ネプコンジャパン、CEATEC、機械要素技術展などの機械系、産業系の展示会では雑然としたブースになりがちなため、「印象を整える工夫」は結果を出すためには重要な施策となります。

 

著者プロフィール

竹村 尚久
竹村 尚久SUPER PENGUIN株式会社代表取締役|展示会プロデューサー/デザイナー
兵庫県姫路市生まれ。法政大学大学院工学研究科建設工学専攻修了。一級建築士。1996年4月・五洋建設株式会社入社。2005年6月・インテリアデザイン事務所ディーコンセプトデザインオフィス(現・SUPER PENGUIN株式会社)設立。2006年5月・東京インテリアプランナー協会 理事就任 / インテリア系展示会IPEC/JAPANTEX実行委員会。2008年5月・東京インテリアプランナー協会 副会長就任 / インテリア系展示会IPEC/JAPANTEX実行委員会。2012年9月東京造形大学 非常勤講師(~2018)

2021.9.16@品川 ブースデザインセミナーご予約受付中

PENGUIN REPORT/ 展示会「業界関係者向け」セミナー

ペンギンリポートは、当社が日頃業務を行った際に気が付いたことをまとめて発信いたします。今回は現在のコロナ下で当社が携わったブースの中で、試したことや気が付いたことなどを取りまとめ、今後どのように展示会を検討していけば業務がうまくいくのか、事例を交えながらお話しいたします。