『年鑑日本の空間デザイン2017』

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空間デザイン3団体の デザインアワード受賞作品を一挙掲載

日本が誇る空間デザイン3団体、日本商環境デザイン協会(JCD)、日本空間デザイン協会(DSA)、日本サインデザイン協会(SDA)による、各コンペティションで厳正に選ばれた作品を、図版とテキストでご紹介。
エキシビション、商空間、ウインドウ、サインなど、さまざまな分野の空間デザインに触れることで、今求められているデザインを敏感に感じとれる年鑑。
本年度版は、上位受賞作品の紹介内容も一段と充実。識者による論評も加え、誌面の大胆なレイアウト、書籍の軽量化なども実現させました。

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年鑑日本の空間デザイン2017「六耀社」より抜粋

毎年その年度に日本全国で完成した空間デザインが表彰され、年鑑に掲載されます。

それぞれのデザイナーが「これは」と思ったものを応募し、選ばれるわけですね。

選ばれるものは、実際にデザイン大賞や金賞・銀賞として表彰されるものの他に「入選」として賞外ではありますが選ばれるものも数点あります。

さて、当社でも、毎年「この作品は載せられるかな」と思えるブースを応募するようにしています。きれいにできたブース、デザインが良いブースが全て選ばれるかというとそうでもなくて、そこには何らかの空間デザイン的な工夫がされていたり、何かしらのインパクトや考えが入っているものが選ばれます。ですので、応募する際は「これなら入選くらいはいきそうだな」と思えるものを応募します。

そのようなわけで、今年は2作品を提出してみました。

エコプロダクツでのアルミ缶リサイクル協会さんのブースとISOT国際文具紙製品展でのカンミ堂さんのブース。

今回、どちらも入選、ということで12月末に発売される年鑑と下記のサイトに掲載されました。

DSA賞発表サイト

「入選」の一番最後の最後。

最後のページの掲載なのは、選ばれたのが一番最下位だったのか・・それとも応募締め切り日、締め切り時間限度ぎりぎりで駆け込み持ち込み応募をしたからなのかは不明ですが(笑)  ・・・とにかく、今年も選んでいただきました。とても光栄なことです。

本年度、2016年度の作品は来年4月以降に応募して選ばれる、という流れになるのですがどれを応募するべきか、考えておかないといけないですね。

ブースをデザインして、集客がしっかりできて、お客様がとても喜んでもらえた。そんなブースが賞を取れるかというと必ずしもそうではなくて、賞を取るためには、それ相応に「賞を取ることを考慮したブース」を考える必要があります。空間デザイン的に新しい試みをした、何か強烈なインパクトがあった、何かとても考えさせられるブースだった、など。

一般的には空間デザイン的に面白くする、新しいことを試そうとするためには、集客の論理を無視しなければいけないこともあります。集客のためにはこの部分はこうだけど、デザイン的には敢えてこうする、というような。こんな時、デザイナーは悩みます。自身の実績のためにデザインをするか、お客様の成功のためにデザインするか。

でも、個人的にはデザイナーとしては当然後者を優先させるべきだと思うのです。

もちろん、それらを両立させたブースもきっとできるはずです。もっとも優秀なのは、集客効果があり、出展社も確実な出展効果を感じつつ、デザイン的、空間的にも新しさがあるブース。

しかし、これにはいろいろな条件が重ならないといけないので、かなり難しいレベル。

今はまだ集客・出展効果優先のブースばかり考えてしまっていますが、いつかはそれぞれを両立できるようなブースづくりが日常的にできるデザインを行えるようさらに成長していきたいですね(笑)

 

Boothdesigned by SUPER PENGUIN INC.

www.superpenguin.jp

本記事の監修者について

竹村 尚久
竹村 尚久SUPER PENGUIN株式会社代表取締役|展示会プロデューサー/デザイナー
兵庫県姫路市生まれ。法政大学大学院工学研究科建設工学専攻修了。一級建築士。1996年4月・五洋建設株式会社入社。2005年6月・インテリアデザイン事務所ディーコンセプトデザインオフィス(現・SUPER PENGUIN株式会社)設立。2006年5月・東京インテリアプランナー協会 理事就任 / インテリア系展示会IPEC/JAPANTEX実行委員会。2008年5月・東京インテリアプランナー協会 副会長就任 / インテリア系展示会IPEC/JAPANTEX実行委員会。2012年9月東京造形大学 非常勤講師(~2018)

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