EXHIBITION|Gift Show Autumn2018 ギフト・ショー秋2018
HALL| 東京ビックサイト
SIZE|6.0m×36m×3.2m(24小間)
CLIENT|独立行政法人 中小企業基盤整備機構

ギフト・ショー秋2018ブースデザインの様子

 

成約金額、前年比2.4倍。出展者満足度アンケート「100%満足」獲得。

 

複数の中小企業が参加する「合同出展ブース」のあり方

NIPPON QUALITY」は独立行政法人中小企業基盤整備機構が、海外市場への販路開拓を目指す中小企業に向け、ギフトショーへの出展を通じて、海外販路開拓・拡大を支援するプロジェクト。今回のブースは、そのブース形状と「出展対策講座」としてのセミナーを同時に開催したことにより、成約金額(全社合計)が前年比2.4倍を達成、展示会後の出展者アンケートによる出展者の満足度も「満足100%」を獲得しています。

今回のこのNIPPONQUALITYのブースは中小企業が集まって出展する「合同出展ブース」。このプロジェクトには、日本各地から応募のあった企業から選ばれた32社が出展し、生活雑貨など海外販路開拓を目指す様々な商品を取り扱う企業が参加されています。

複数の中小企業が集まって出展する「合同出展」というこのような形式は、日本各地の地方公共団体等によって活用されています。今回のこのNIPPONQUALITYブースでは、この「合同出展ブース」のあり方を当社として考えてみました。

ギフト・ショー秋2018ブースデザインの様子

縦長の小間サイズのプラン方法

今回のNIPPONQUALITYの小間サイズは6m×36m(24小間)という縦に長い小間形状。合同出展ブースではこのような形が多く見られます。そして、その場合の一般的なレイアウトは、通路に向かって各社の展示台が並び、ブース内部は商談コーナーとして活用。という形式。今回も普通に考えれば、そのようなレイアウトになります。しかしながら、このような形式には欠点があります。会期が始まると各出展者の担当者は自社ブースの前に立ちますが、このように各社の展示台の前に立ってしまうと、来場者は近づきにくくなってしまいます。結果として、ブース内部の商談コーナーは活用されず、出展者の「休憩スペース」になってしまっている、という状況です。

そこで、今回のこのNIPPONQUALITYブースでは、各出展者の展示台を思い切って、ブースの内側に向けるレイアウト方式としました。その上で、出展者の「待機スペース」として、ブース中央に「多目的カウンター」を設置。出展者には、出展者説明会の際に、「展示台の前に立たないようにし、ブース中央のカウンターの前で待機する」ようにお伝えしました。

その他、上部に設けた梁に照明を取り付け、各出展者の展示台を明るく照らすなど、商品をより良く見せるための工夫を数多く設けています。

ギフト・ショー秋2018ブースデザインの様子

ギフト・ショー秋2018ブースデザインの様子

セミナーを同時に行うことで、出展効果を高める

複数の中小企業が参加する合同ブースでは、そのブースの「使い方(陳列の仕方等)」、出展する中小企業のスタッフの方々の会期中の「立ち回り方」が出展成功に重要なポイントになります。どんなに計算してブースを作っても、出展者の立ち回り方が間違っていると「集まらない」ブースになってしまいます。そこで、NIPPONQUALITYでは、出展者説明会の際に、今回のブースの考え方・使い方を説明し、商品陳列の方法などをお伝えするだけでなく、展示会におけるブースの考え方(本誌に掲載している事項)、そして、その上で、出展者の立ち位置や待ち方までもお伝えするようにしています。このような「出展対策講座(セミナー)」と「集客を考えたブース設計」を両立させることでより確実な効果が出るようにし、かつ出展者の満足度を高める、ことになるよう企図しました。

展示会出展対策セミナー

出展対策講座(出展者説明会)の様子(上記写真は2017年のNIPPONQUALITY)

計画しているブースの使い方と当日の立ち位置、待ち方も説明。またそれだけでなく、展示会ブースの考え方について、一般的なこと(当社の通常セミナーでお話ししている内容)も併せてお話ししています。

ギフト・ショー秋2018ブースデザインの様子

ギフト・ショー秋2018ブースデザインの様子

ギフト・ショー秋2018ブースデザインの様子

合同出展ブースが成功するためには

合同出展ブースはその出展形態の特徴上、単独で出展した際に比べて出展金額が安く抑えられ(出展者にとって)、各地方公共団体等の名前が入っている分、一見有利なようですが、ブースの作り方を間違えると「集まらないブース」になってしまいます。今回のNIPPON QUALITYブースのように、事前の出展者の意思統一があって初めて成功するブースとなります。そのために、今回のような「出展対策講座」とセットになったブース出展形式は地方公共団体等による合同出展ブースにとって有効な方法であると言えるでしょう。

ギフト・ショー秋2018ブースデザインの様子

ギフト・ショー秋2018ブースデザインの様子

ギフト・ショー秋2018ブースデザインの様子

ギフト・ショー秋2018ブースデザインの様子

ギフト・ショー秋2018ブースデザインの様子

ギフト・ショー秋2018ブースデザインの様子

ギフト・ショー秋2018ブースデザインの様子

 

本記事の監修者について

竹村 尚久
竹村 尚久SUPER PENGUIN株式会社代表取締役|展示会プロデューサー/デザイナー
兵庫県姫路市生まれ。法政大学大学院工学研究科建設工学専攻修了。一級建築士。1996年4月・五洋建設株式会社入社。2005年6月・インテリアデザイン事務所ディーコンセプトデザインオフィス(現・SUPER PENGUIN株式会社)設立。2006年5月・東京インテリアプランナー協会 理事就任 / インテリア系展示会IPEC/JAPANTEX実行委員会。2008年5月・東京インテリアプランナー協会 副会長就任 / インテリア系展示会IPEC/JAPANTEX実行委員会。2012年9月東京造形大学 非常勤講師(~2018)

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