EXHIBITION|ギフト・ショー|GIFTSHOW

SITE|TOKYO BIG SIGHT

SIZE|6.0m×3.0m(2小間)

mabuは傘を中心として「晴れの日も雨の日も楽しく快適に過ごせるレイングッズを企画から生産まで手がける」ブランド。

今回はギフトショーへの出展。ギフトショーには傘を扱う出展者さんが比較的多くいらっしゃいます。
そのような中で他のブースとどのように差別化を行い、mabuさんのブースに寄っていただくか、そこがブースを計画する上で重要なポイントとなります。

そこで、集客を実現するために、まず小間位置から導き出される形状の工夫を行います。
今回の場合、上記写真の右奥から近づいてくることになるのですが、その場合、写真の手前に見える壁面がキャッチとして重要になってきます。細かく言えば、この壁面の「裏側」。そこがまず見えてくる場所になります。

また、ギフトショー会場内で同じように傘を扱う会社の多くは、傘を並べただけ、といったブースが多い、という傾向があります。
そこで、mabuの持っている世界観を空間として表現するために、ブース上部から「雨のしずく」を想像できるアクリルのドロップを吊り下げて空間のイメージをつくりました。
このアクリルのドロップは、空間を演出するという機能だけでなく、通路を歩く来場者が「なんだろう」と思って足を止めるキャッチとしての機能を持たせています。

ブースの色を黒くしたことにも意味があります。
ほとんどの同業他社のブースが白をモチーフとしたり木目調をテーマカラーとしてブースを構成しています。そこで、それらの「会場内の」同業他社からの差別化を考え、商品の色が映え、高級感を感じさせることができる「黒」をベースカラーとしました。

ただ、黒をブースのベースカラーとした場合、注意すべき点があります。
それは、会場内において周囲から沈んで見えてしまうのです。
ですので、今回の場合、床の色は明るめの色とし、照明も明るめにする。そして目を引くグラフィックを用いることで会場内での存在感を出すように計画しました。

当社ではブースデザインを行うときに、「アート系空間デザイン」と「ビジネス系空間デザイン」という言葉を用います。
商空間における空間デザインでは、この両者のバランスが重要です、と。

日頃、ブースのデザインを行うために出展者の方とお話しをしていると、「こんな風に格好のよいデザインにしてほしい」という要望がある場合があります。とにかくセンス良くしたい、と。

そのような時に上記のように「アート系空間デザイン」と「ビジネス系空間デザイン」という言葉の説明を行います。
綺麗なだけのデザイン、センス良く格好のよいデザインでは、来場者を集めることはできません。
来場者がどのように動き、どのように感じるのか、それを踏まえた上で、どのようにブースを構成すれば来場者が自社ブースに集まってくれるのか、「集客するための空間デザイン」「ビジネスの結果を出すための空間デザイン」のことをビジネス系空間デザインと呼んでいます。
もちろん、ブースの見た目、印象を整える意味での「アート系空間デザイン」重要です。ブランディング戦略でいうところの「情緒的価値」のために、印象としてのデザインも大事。

商業系の空間デザインの中でも、展示会ブースは3日間で結果を出すことを求められます。
だからこそ、ブースを検討する際には、「どのようにして来場者を集めるのか」、その「戦略」としての空間デザインであることが、通常の店舗以上に求められるのです。

この時のmabuのブースでは、上記のようにギフトショー会場内での小間位置への配慮、同業他社や周辺ブースとの差別化という意味でのデザイン的配慮、商品価値を損なわないように、商品価値を高めるような商品陳列の方法などを用いることでブース全体の計画を行っています。

本記事の監修者について

竹村 尚久
竹村 尚久SUPER PENGUIN株式会社代表取締役|展示会プロデューサー/デザイナー
兵庫県姫路市生まれ。法政大学大学院工学研究科建設工学専攻修了。一級建築士。1996年4月・五洋建設株式会社入社。2005年6月・インテリアデザイン事務所ディーコンセプトデザインオフィス(現・SUPER PENGUIN株式会社)設立。2006年5月・東京インテリアプランナー協会 理事就任 / インテリア系展示会IPEC/JAPANTEX実行委員会。2008年5月・東京インテリアプランナー協会 副会長就任 / インテリア系展示会IPEC/JAPANTEX実行委員会。2012年9月東京造形大学 非常勤講師(~2018)

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