1.来場者が集まらない、その理由の考察

なぜ来場者を集客できないのか。その原因をまず知りましょう。
展示会に出展したが、思うように来場者がブースに集まってくれない。このような悩みを持つ出展社の方は多いと思います。当社は日頃様々な展示会場を歩いている中で、また、実際に日常的にブースが集まるための考え方について検討している中で、来場者が集まらないブースにはいくつかの共通点があると感じています。この項では、その来場者が集まらない理由について、大きく下記の5つに分けて記載してみました。

理由1 何を扱っているかが分からない。
理由2 ブースに立ち寄りにくい雰囲気になっている
理由3 特徴がない
理由4 全体的な印象が良くない
理由5 そもそも気づかれない

1. 何を扱っているかわからない

よくある原因です。ブースには大きく「会社名」を掲示してはいても「何を扱っているか」を書いていない、というパターン。来場者がブースを見る時間はほんのわずかな間です(当社ホームページ、「前提条件」を参照)。余程の有名企業でない限り、まず「何を扱っているか」が分かるようにすることは大事です。

2. ブースに立ち寄りにくい雰囲気になっている

大きな原因の一つ。特にスタッフの方がブースの前に立ち尽くして周囲を伺っているような状況。来場者からすればスタッフの方がブースの前に立ちはだかっていれば、近付きにくくなります。来場者が近寄りやすい雰囲気を作ることは大切です。来場者の方々がどうすればストレスなく自然にブースに近寄ることができるのかを考えましょう。

3 . 特徴がない

これは陳列している商品そのものが特に目新しいものではない、と言った場合もあるでしょうが、それとは別に、出展社が「あれも置きたい、これも置きたい」となり様々な種類の商品を数多く置くあまりに、会場内にどこにでもありそうな、「よく分からないブース」になってしまっている場合もあります。本来であれば来場者に響くはずの商品・サービスも「その他多数」を置くことで来場者の目に留まりにくくなっていることも考えられます。出展する自分達の商品(サービス)の「圧倒的な特徴」は何なのか、何をメインで出展するのか、特徴をはっきりとさせてから出展に臨みましょう。

4. 全体的な印象が良くない

これはブースの第一印象が悪い場合。雑然としていたり、暗かったり、スタッフの笑顔がなかったり、理由は様々にあるでしょうが、ブースを見た時に「しっかりとした商品を扱っているようには見えない」「中途半端な商品を作っていそう」など第一印象が悪いと、自社のブースより周囲のブースに目が行ってしまいます。人の外見が大事であるのと同様、ブースの第一印象も大切。出展する際には、時々ブースを遠くから離れてみて第一印象が悪くないか、客観的に確かめてみましょう。

5. そもそも気づかれない

小間位置が悪かったりして、来場者が来ない場所である可能性があります。これについては、事前の準備段階がとても大切です。自分たちの小間の位置がメインの通りから外れてしまっていると予想される場合には、遠目からでも気づかれやすい大きなキャッチの文字を入れたりブース全体を派手な色にしてみたり、照明を一際明るくしたり、存在感を高める工夫を施す必要があります。

これ以外にもブースに来場者が集まらない理由はあるでしょうが。これらのことを解決するだけで、ある程度の集客は見込むことができます。
さて、出展しても「どうも集まらない」とお悩みの出展社の方。上記のどれかに心当たりはあるでしょうか。特に理由2に当てはまる方は多いと思います。理由2の対策としては、「動的待機」を行うことと「立ち位置」を変えること、そして通路際に商品を置くことですぐに解決できます。本ホームページではその点についていくつか簡単にではありますが書き込んでみました。

本記事の監修者について

竹村 尚久
竹村 尚久SUPER PENGUIN株式会社代表取締役|展示会プロデューサー/デザイナー
兵庫県姫路市生まれ。法政大学大学院工学研究科建設工学専攻修了。一級建築士。1996年4月・五洋建設株式会社入社。2005年6月・インテリアデザイン事務所ディーコンセプトデザインオフィス(現・SUPER PENGUIN株式会社)設立。2006年5月・東京インテリアプランナー協会 理事就任 / インテリア系展示会IPEC/JAPANTEX実行委員会。2008年5月・東京インテリアプランナー協会 副会長就任 / インテリア系展示会IPEC/JAPANTEX実行委員会。2012年9月東京造形大学 非常勤講師(~2018)

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